1/2
https://www.jcr.co.jp/
1 7 - D- 0 9 2 4
2 0 1 8 年 2 月 1 3 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果等を公表します。
ユーシーカード株式会社
(証券コード:-)【新規】
長期発行体格付 A+
格付の見通し 安定的
【撤回】
国内CP格付 J-1
■格付事由
(1) みずほ銀行の連結子会社で、クレディセゾンの持分法適用会社であり、アクワイアラー事業を中心とする
クレジットカード会社。格付にはみずほグループと資本・人事・営業・資金調達面でつながりが強く、み ずほグループ内での戦略上の重要性から有形無形のサポートを期待できること、クレディセゾンのシステ ムを含め種々のサポートを期待できること、を織り込んでいる。
(2) みずほ銀行、クレディセゾン(イシュアー事業)、キュービタス(プロセシング事業)と当社(アクワイ
アラー事業、UC ブランド管理)の包括的業務提携により、各社が専業として連携し事業展開してきた。
17 年 1 月の提携見直しを受け、みずほグループのカード会社として法人向けビジネスの一翼を担う当社
への役割期待は一層高まったと JCR では見ている。当社は会員事業を三井住友トラスト・カードより承
継し約 12 年ぶりに再開しており、カード決済市場の成長による収益機会を捉え業績拡大していく為には、
加盟店の拡大を図る中、顧客紹介などの支援を受けながら会員事業を新たな収益の柱として育成する必要
があるとJCRは考える。
(3) 17/3 期は評価損益変動による財務影響を軽減させるため保有株を売却したことにより当期利益は大幅増
加となった。経常利益は株式売却にかかる事業税を費用計上したため減益となったが、その要因を除外す れば前年並みの水準であった。カード決済市場拡大の恩恵はあるが、加盟店手数料率の低下や保有株売却
による配当収入の減少等の要因もあり、従前より低い利益水準で推移するとJCRではみている。
(4) 現在は加盟店業務が中心で自社で抱えるカード会員も少ない為、カード会員向けの営業債権の貸倒リスク
や利息返還請求リスクは小さく、他の銀行系クレジットカード会社と比べると信用リスクは小さい。17
年9月末の自己資本比率は21.5%(16年9月末は19.9%)。株式売却により有価証券評価差額金が利益剰
余金へと振り替わり自己資本の安定性は増した。無借金経営に加えて、メイン銀行のみずほ銀行を中心に 十分な当貸枠を有していることから、流動性リスクも小さい。
(5) なお、本件国内CP格付の撤回は、発行体からの申し出によるものである。
(担当)大山 肇・前田 瞳
■格付対象
発行体:ユーシーカード株式会社
【新規】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 A+ 安定的
【撤回】
対象 発行限度額 格付
2/2
https://www.jcr.co.jp/
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2018年2月7日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:松村 省三
主任格付アナリスト:大山 肇
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014年11月7日)、「信販・クレジットカード」(2013年7月1日)、「親子関
係にある子会社の格付け」(2007年12月14日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) ユーシーカード株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・格付関係者が提供した監査済財務諸表
・格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先